山川洋子さん(奈良)が、紙芝居を使って利用者さんのご家族に認知症のお話を♬

きらめき認知症シスターの山川洋子さん(奈良)が、紙芝居を使って利用者さんのご家族に認知症のお話を♬

そしてこんな嬉しい感想を!皆さん、ぜひ彼女の投稿を読んでみてください。一人ひとりが身近な人に伝えていくこと、大事ですね
きらめいてます(^○^)

以下、山川洋子さんの投稿、原文そのまま掲載…
水頭症のOPEをされてから、自宅からは一歩も外に出ていなかった。
4ヵ月もの間、外の景色を見ていなかった。
筋力が低下した。
歩くとフラフラする。
体幹も弱くなっているから座って過ごすことも少なくなった。
だからリビングで横になって過ごす事が日課になっていた。
そして認知機能の低下が見られ始めた。
そこで、慌ててうちの利用に繋がった方がいる。
家族さんは認知症を毛嫌いしている様子。
この人の自体をも否定しかねない勢いで、何かにつけてガミガミと怒鳴るかのように苛立ちをぶつけていた。
私は聞いてもらえるか不安だったけれど、
少しだけ時間を頂けるのなら認知症についてお話をさせて欲しいと言った。
家族さんは「知った所で何も良くならないでしょ!」って。
怯んだり、引き下がったらそこで終わる。
私は「少しだけ時間を下さい!認知症を正しく理解して欲しいから、聞いてもらいたい事があります!」と言って紙芝居を出してきた。
とにかく絵が可愛いから
一瞬で皆さんをひきこんでしまう。
あとは私が思いを込めて伝えるだけ。
静かな面談室の中、私が読み上げる言葉だけが響いている。その間に色々と質問を投げかけてみる。
あなたならAさんみたいに言いますか?
Bさんみたいに言いますか?
「Bかなあ」
「素晴らしいですね!私ならついついA さんみたいに言ってしまいますわ〜」と私との距離を縮めてもらえるように仕掛けてもいく。
「大丈夫大丈夫、あなたなら、きっと大丈夫」
「あなたなら大丈夫って背中をさすれる方だと思います」と最後に付け足した。
その方は「認知症を理解しないとアカンのですね。
でないと、うちではみていけないと思います。
(私が)先に疲れて刺し殺していたかも知れない。
そう考えたら怖いですわ、
ずっと夫婦で頑張って来ましたんや!
もう少しで夫婦でなくなる所でした。ありがとう」と話して下さいました。
あれからうちのデイに通うようになられ、最近では杖も無しで歩けるまでに良くなられました。
紙芝居を見て下さったご家族は明るく前向きに付き合っておられます。
担当者会議ではこんな嬉しい話が聞けました。
「年始には娘夫婦と一緒にゴルフ旅行に行く」との事。
リビングで寝たきりだった方でしたが、家族さんの意識が少し変わっただけで、地域の交流会に参加したり、公園までお散歩に出かけたり、
三食を二人で手分けして用意されるそうです。
以前に比べると、かなり普通に暮らしを楽しまれています。
認知症を正しく理解して頂くこと。
それだけでその人を大事に思えるきっかけになると思いました。